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作物別スタートガイド

露地野菜を未経験から始める

キャベツ・たまねぎ・ブロッコリーなど、畑で育てる野菜です。品目や圃場が多くなりやすく、作業と農薬の記録を整理することが大切になります。
手に持ったスマホに、色分けされた畑の地図と作業の一覧

土地や資金を自分で用意して始めた人(令和7年)

1,050人

新規参入者のうち「露地野菜作」の人数です。

出典:農林水産省 令和7年新規就農者調査結果

国の実証で減った作業時間(露地野菜の平均)

47%減

スマート農業の技術を入れた作業ごとの、労働時間の削減率の平均です。

出典:農林水産技術会議事務局「労働力不足の解消に向けたスマート農業実証の結果について」

主な作業

露地野菜で使えるスマート農業の道具

道具ごとの向き不向きです。規模や地域によって変わるので、目安として見てください。

自動操舵システム

規模・条件しだい

岩手県の土地利用型野菜経営の実証では、自動操舵補助システムで非熟練者でも熟練者並みの精度で作業できました(約90haの大規模経営での結果です)。

自動操舵システムを比較する →

農業ドローン

おすすめ

キャベツ・はくさい・ブロッコリーなどはドローン散布の登録がある農薬が多くあります。

農業ドローンを比較する →

露地野菜の公的な事例

国の実証などの資料から。費用が増えた点や条件も、資料に書かれたとおりに載せています。

露地野菜非熟練者

ダイコン産地の法人で、自動操舵により熟練者でなくても均一作業

役員4名・常時雇用28名の農業法人(経営面積90ha、ダイコン22ha・キャベツ24haなど)

ダイコンの栽培で自動操舵トラクタを使ったところ、熟練者でなくても肥料などを均一にまけ、まっすぐ播種できたため後の除草作業も大きく減りました。自動収穫機と合わせて作業時間は約3割減り、収量も増えて、機械代を差し引いても10a当たりの利益は増えました。

導入した技術:自動操舵トラクタ、自動収穫機、マルチローター、アシストスーツ、営農支援システム

中耕除草の作業時間(10a当たり)
1.62時間→0.22時間(対慣行-86%)
全体の作業時間(10a当たり)
50.46時間→36.49時間(対慣行-28%)
単収(10a当たり)
4,112kg→5,112kg(対慣行+24%)
利益(10a当たり)
30千円→81千円

注意:機械・施設費は10a当たり18千円→36千円に倍増し、収量増に伴い流通経費も168千円→209千円に増えた。それでも償却を差し引いて利益は増えたとされる。資料は、機械の他品目への利用拡大や規模拡大で減価償却費を下げれば、さらに利益拡大が期待されるとしている。

出典:実証事例(ダイコン 自動操舵トラクタ・自動収穫機による作業効率性の向上)(農研機構 スマート農業実証プロジェクト 成果ポータル)

露地野菜

キャベツ法人で、営農管理システムと自動化機械を導入

役員3名・常時雇用10名・臨時雇用26名の農業法人(経営面積75ha、キャベツ延べ100ha・六条大麦20haなど)(令和2年度)

キャベツの法人が営農管理システムで作業の進み具合や作業時期を管理し、経営者の管理の手間を減らして営業に時間を回したことで、単価と販売収入が上がりました。自動操舵や全自動収穫機で労働時間も4割減りました。しかし機械のリース料や償却費が大きく、実証した小さな面積では10a当たり大幅な赤字でした。

導入した技術:作業時期を指示する機能付きの営農管理システム、QRコードによる苗管理、自動操舵トラクタ、GPS連動施肥中耕機、キャベツ全自動収穫機

販売収入(10a当たり)
155千円→214千円(38%増加、単価57円/kg→81円/kg)
総労働時間(10a当たり)
45.49時間→27.33時間(40%削減)
経費合計(10a当たり)
156千円→346千円(年間延べ40ha活用時の試算182千円)
利益(10a当たり)
18千円→-110千円(年間延べ40ha活用時の試算54千円)

注意:賃借料(全自動収穫機等)が10a当たり7千円→99千円、機械・施設費が16千円→91千円に増え、10a当たりの利益は赤字になった。資料はスマート農機を導入した面積が小さかった(実証面積キャベツ延べ3.8ha)ためとし、目標面積の年間延べ40haまで拡大した場合は利益が実証前を上回ると試算している(試算値であり実績ではない)。数値は春秋2作の平均値。

出典:実証事例(キャベツ 営農管理システムによる経営者の管理業務軽減、自動収穫機等による作業時間削減)(農研機構 スマート農業実証プロジェクト 成果ポータル)

露地野菜青森県非熟練者

ナガイモ栽培で、非熟練者が自動操舵で熟練者並みに作業

青森県産業技術センター(野菜研究所)による実証試験。非熟練者・熟練者の作業を比較

ナガイモの耕起と収穫で、慣れていない人が自動操舵トラクタを使うと、耕起は熟練者とほぼ同じ時間で精度はむしろ高く、収穫は熟練者より短い時間で作業できました。ただしトラクタごと新しく買うとナガイモだけでは採算が合わず、手持ちのトラクタに自動操舵だけを後付けする方法なら元が取れる計算です。

導入した技術:自動操舵トラクタ(トレンチャー耕起・収穫作業)、既存トラクタへの後付け自動操舵システムの経済性評価

トレンチャー耕起の作業時間(100m当たり)
自動操舵・非熟練者20分29秒(手動・非熟練者21分15秒、手動・熟練者20分03秒)
収穫作業の作業時間(100m当たり)
自動操舵・非熟練者32分40秒(手動・非熟練者45分45秒、手動・熟練者39分55秒)
トレンチャー耕起の作業精度
自動操舵・非熟練者が手動・熟練者より高かった
最大作業可能面積-損益分岐点面積(年間)
自動操舵+トラクタ導入:耕起-6.9ha・収穫-0.7ha/自動操舵のみ導入:耕起1.3ha・収穫4.0ha

注意:自動操舵トラクタを新たに導入する場合は、ナガイモの作業だけでは最大作業可能面積が損益分岐点面積を下回り、他作目の管理作業にも利用するなどが必要とされた。既存のトラクタに自動操舵システムのみを導入する場合は、損益分岐点面積を上回り導入効果が期待できるとしている。いも部の折れの発生は試験区による差がなかった。

出典:ナガイモ栽培における自動操舵トラクタの有効性の実証(地方独立行政法人 青森県産業技術センター)(2024年3月)

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道具の費用の試算例

例として3ha・年2回の防除で試算しています。製品は価格がいちばん安いものを機械的に選び、補助金は使わない場合です。トラクター本体・資材・燃料などは含みません。

組み合わせ1年目に払う額年あたりの費用
記録から始めるアプリで記録、防除はドローンに委託12.8万円12.8万円
直進は機械に任せる+後付けの自動操舵133.3万円30.1万円
ドローンも持つ+ドローンを購入254.6万円36.4万円

年あたりの費用は、機械を法定耐用年数(農業用設備7年)でならした額です。計算の前提と出典は費用シミュレーターに載せています。

面積や製品を変えて試算する

ドローンで散布できる農薬

農林水産省の登録情報から、ドローン(無人航空機)による使用の登録がある農薬を作物ごとに調べられます。

始め方と、使える支援

技術や作業の時期は、地域や品種によって大きく変わります。まずはお近くの就農相談窓口で、その地域で露地野菜を始める方法を聞いてみてください。

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